帰化許可申請は要件を満たしても不許可になることがある

こんにちは山梨サムライ新聞です。今回は帰化許可申請の判例について見て行きたいと思います。帰化申請では国籍法の要件を満たしたからといっても必ず許可が出るわけではなく、下記のように不許可になった事例がたくさんあります。

帰化申請の重要判例

昭和57年判決

「国籍法・・・・・・・・・・法務大臣が帰化の許可をするについて最小限の基準を示したに止まり、同条の帰化条件を具備する者が当然に帰化の許可を得る事ができるとか、その条件を具備する者に対して法務大臣が必ず、許可を与えなければならないことまで規定したものではないと解せられる。

・・・・・・・・・・・・・・帰化の許否が、被告の自由裁量に属すると言っても、その裁量権の行使が社会通念や条理に照らして妥当を書く場合は、裁量権の逸脱またはその濫用として違法となり得るであろう。・・・・・・・・・・法律上の利益を享受するため、行政事件訴訟法3条2項によってその取消を求めることができる・・・・・・・(昭和57年判決)」

平成3年判決

「・・・・国籍法5条1項の規定によれば、法務大臣は、同項所定の条件を備える外国人でなければ、その帰化を許可することができないものとされているが、外国人に対し国籍を与えるか否かがその国家がその国情等を自由に決定することができる高度に政治的な事項と考えられることからすれば、法務大臣は、同項所定の条件を備える外国人に対しても、なおその帰化を許可するか否かにつき、人口政策その他の政治的な事項をも考慮して、自由にこれを決することができる広範は裁量権を有しているものと解するのが相当である。(平成3年判決)」

判例と考察

これらの判例からは国籍法の要件(条件)を満たしたからといって法務大臣が帰化申請を許可する義務は無いことを示しています。

また、帰化許可申請に関する手続きは行政手続法、行政不服審査法の適用除外となっているが、行政事件訴訟法の取消訴訟の対象になりうる可能性があることを示しています。しかし、取消訴訟については実務的には「裁量権を逸脱、濫用した違法があるとまですることは困難なもの」とする司法判断になる可能性が高いです。

帰化申請まとめ

帰化申請は法務大臣の裁量、行政手続法や行政不服審査法の適用除外といった特殊性があるため、十分過ぎるくらいの資料を用意し申請に望むことが大切です。今回の記事が山梨県での帰化申請手続きの参考になりましたら幸いです。